18.クロヤツシロランは現地播種実験発芽したのか。公開13

前述、公開5(共生菌発芽の様子を現地で発見した訳です)で触れましたが何故に現地で発芽出来ないのかを解くべく播種実験を試みた。開設者はこれまでに固形培地上、シックイタケ菌糸体上、共生菌糸上、に人工的にクロヤツシロランの播種を試み、その結果を公開の形で前述の通り報告を行った。この事から人工的には容易に発芽するのに自然界現地に於いて何故に発芽出来ないのかを見極める為、現地杉植林々床に昨年(08-11)クロヤツシロランの播床をつくり播種しその成り行きを見守ってきたのでその画像の一部を公開と致します。

1.現地で発見した共生菌スギ玉と現地スギ玉を同居させ増幅を繰り返し感染した共生菌スギ玉にクロヤツシロランの種子をまぶす。

2.色々の果実、松毬、檜果実、ヤシャブシ、現地腐葉杉玉、等を並べた播床とした。

3.播床は乾燥しないよう特に注意、野鳥、野生獣、風雨に荒らされ無いよう万全の養生を行った。

播種場所(T)

1-1.JPG1図1-3.JPG3図

1図は林床の落ち葉を掻き分け播種床をつくりスギ玉その他を敷き詰める。2図ブログへ移行。3図は小雨決行、発芽確認した瞬間。 4図ブログへ移行。種子は同期のものを使用した。今後は順調に成長して開花に至ればその時は又、報告出来るものと思いますし発芽の進捗状況等もお伝え出来ればと思っております。

1-5.JPG5図1-6.JPG

1-7.JPG6図

          播種場所(U)

2-1.JPG1図2-2.JPG2

2-3.JPG3図2-4.JPG

播種場所(V)

3-1.JPG1図 3-3.JPG3図

昨年倒木に生えたクロヤツシロランの開花とポリネーターを撮った直ぐ傍に播種床を作った。前回7月3日に観察した時には時間が無く下山したが本日確認の為観察に出かけたらスギ玉から無数に根状器官を発生させているのが確認した。まさに発芽の現場を発見した当時の再現そのままの現状であった。今回の現地、は種実験は3ケ所とも完全発芽を見たので今後は成長の過程を観察して開花まで至ればその時又まとめて見たいと思って居ります。更に申しあげればクロヤツシロランが生えていない杉林の山地にこのスギ玉菌種子を擦り込み播種床実験をして見たいとも思っているところです。09-7-15記 2図発芽の図はブログヘ移行した。3図09-8-24の現地状況です。

自生地に於いては種子、共生菌、腐生菌等々はたらふく備っているのに何故に発芽しないのか、出来ないのか。皆さんは既にお分かりの事と思います。発芽「湿度」にあった訳です。自然界では野生ランの発芽に必要な長期にわたるほど良い湿度は不可能であったのです。人工的には素人の開設者でも容易にほど良い湿度を長期に保つことが出来た訳です。幸い開設者は発芽の現場を発見()しそのことにより共生菌の同定もおのずと解ったことでありました。単純だがこれまでの公開観察結果を結集して実行、この現地播種実験は数ケ月で完全発芽を見ましたので報告とします。尚3ヶ所の播種床全てに発芽を見ました。   ホーム       戻る            「クロヤツシロランの観察」

   

 

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