黄金色の菌糸に育まれて世に出たアキザキヤツシロランの発芽

之までにも時たま黄金色に輝く菌糸は現われていた。今年は特に出ているようである。これまでもこの菌糸上で発芽するクロヤツシロランを見てきた。
(※注腐生ランの直播きと云ってもクリーンな設備内で播いた訳でも無ければ、採取した固形培地に種子混入の事も考えられる、従って咲いて見なければ確証は無い。しかし全てが新鮮な実験であり、何が咲いても悔いはない)

 
何時もの様に何故に大きくなってから発見されるのか。一つの課題に集中すると他で起こっていることが気付かないのだ。そんな訳で今回、同じボックスであってもさっぱり判らなかった。
そして又、悩むのである。この
塊茎ははたしてアキザキヤツシロランなのかと。何れにしろアキザキ種を播いた専用ボックスから育まれたので記録しなければと思う。嬉しい事ではある。


 
例によって黄金色菌糸単独と見られるので早速前課題のスギ玉菌2と同じスギ玉菌を移動補給することになった。厄病神の菌糸で無い事が判れば即実行行動開始である。
この他にも数箇所でアキザキヤツシロランのプロトコームが続々と発芽しているが、はたして選ばれし菌に出合う事が出来るでしょうか。この狭い弁当箱(笑)の中で。


左図、共生菌候補誘導一回失敗、二回目右図の様に塊茎上に接触させる。こんな試みは意味があるのか。相性が合いば菌糸は直ぐに取付くはずなのだか、次回までには如何なるか。


上右図で菌糸を再度接触させました。上からも黄金色菌糸も伸びて(拡大図)来ました。元々黄金色菌糸で生長した塊茎ですので、この両者の相性は上手くゆくのではないでしょうか。顕微
鏡下で見ることは出来ないが、共生菌が複数あると言われる昨今ですので、
スギ玉菌を補給した事によってその生態を目視したいという願望を叶えてくれそうだ。菌糸のスピードは早い。




突如として塊茎に繊毛が発生し始めました。アキザキ種はクロヤツシロランに比べて繊毛が多いのですが、どうでしょうか。


塊茎に絡まる菌糸、現在2通り目視できます、銀と金の菌糸です。日々変る様子分ります。未だミクロの世界ですから菌糸との相性は未だ分りませんね〜。


上図で3本の白い菌糸は本図では既に変色して黄金色になってますね、根状菌束となったのでしょうか。確かに菌糸が古くなると褐色になっているね。こうして菌糸は塊茎の周りに張り
つくのでしょう、「山姥の髪」などと言う事か。塊茎の生長全く遅い、地下に潜っているのかも知れない。
右図塊茎の先端が地下に潜っているのが分りました。新しい白菌糸が見えます。


菌糸が塊茎目がけて取付きます。これはやはり相性が良いのでしょうか、違った色の菌糸が交差しても別段拒否反応らしき様子は見えません。やはり共生菌候補なのでしょうか。  
右図、白色菌糸は何故か出たり、消えたりしていますがこれは塊茎に吸収されたのでしょうか、それにしても塊茎の生長度が変らないので面白くありません。次回は塊茎先端を掘り起
こすことに。右図一カ月程様子を見て来ましたが生長がストップした。どうも初期の共生菌で構成されていた様です。つまり
スギ玉の共生菌は食え尽くされてと言う事になります。これは
アキザキヤツシロランであり、クロヤツシロランは此れまでこんな事は起こりませんでした。
本ページは今回をもって終了します。色々と企画がありますので今後共宜しくお願いします。


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