アキザキヤツシロラン第4弾プロトコームの移動は可能か?

住宅街の竹の子栽培農家の竹林で咲くアキザキヤツシロランがランク外にならないで山地に咲くクロヤツシロランがランク外
とは皮肉なものだ、調査し安さの精だろうと勝手に思うこの頃ではある。確かに折菓子を持参して許可を戴く事は中々である。


別観察ボックスで発芽したアキザキヤツシロランのプロトコーム後の完全引っ越しは可能なのか、活着はするのか、この際実験を試みた。
クロヤツシロランのプロトコームとは違った雰囲気で部位の発生も不規則で見当もつかない。はたして生長するのかである。こんな事が成
功すれば菌の繁殖の良い場所にプロトコームをつまんで移植すれば良い事だ、記録はつづく。


この個体を移植して一週間、全く変化なし。この時期の移植は不可能なのか。しかし元気そのものである。少しも萎える気配がないのである。菌の移植
は3日位で菌糸を伸ばすが如何したものか。


右図、他所(別ボックス)から移植して20日目全く動きが無かった塊茎、ようやく菌糸の動きがあった。この菌糸は子実体から発生したものか、それとも塊茎自体から発生か、全く分りま
せん。これは興味のある現象だ、子実体から伸びたとすれば納得だが、もし塊茎から伸びたとするならば問題提起となるな〜。                                  


右図、引っ越しして約一カ月根状器官の先端が膨らんで来たが他は全く変化なし。塊茎部の色素が萎えてきた様だが、はたして復活するでしょうか。プロトコームその後の生長度
他所からの移植は可能か如何かの実験である。


クロヤツシロランに於いては根状器官の生長は大体左右対称に生長するがアキザキヤツシロランの場合はまちまちで有る様だ。其の他にも根状器官の部分的にこの様
に膨れることはクロヤツシロランには無かった状態です。両者の違いが少し分り始めました。
右図、ようやく全体が動き始めた様だ、しかし引っ越しのダメージは大きい。
結論としては他所からのプロトコーム直後の部位を引っ越す事は難しい。今後どうなるか長いお付き合いになりそうだ。                              


根状器官等の生長は確認出来ますが肝心の
塊茎の生長は全く分りませんね。これは成熟期の共生菌が働かない為なのか、とうとう本性を現わしたのかアキザキヤツシロラン。
ここが発芽初期の共生菌と成熟期の共生菌の鞍替えの分かれ目か。徐々に其の難しさが見えてきた様だ。
右図5日見ないと塊茎の生長も大きくなった様です。          




益々変竹林になって来ました。塊茎の先端が又地下に潜ろうとしています。アキザキヤツシロランは全てが極端に下に潜ろうとするので、何か訳がありそうです。
アキザキヤツシロランの花茎はクロヤツシロランよりも丈が長いのでその分、地下に潜るのかも、また早速掘り起してやらねば。右図、掘り起こして当て板を置き
潜られぬようにした。塊茎を動かしたので生長は更に遅れそうだ。                                                         




生長はスロー、又生長点地下に潜る。全ての塊茎が地下に潜ろうとする状態は何んかの原因があるのか、共生菌が合わぬのか全く分かりません。しかし、ゆっくりと
生長は続けているので見守るしかない。珍竹林に変竹林とはこの事か、この現象を解明すればもっと開花が早まるのだが。
                          

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